この目で救いを見た(7月10日礼拝)

この目で救いを見た(7月10日礼拝)

ルカによる福音書2章22節~38節

要旨
生まれて1か月のイエスを連れて、マリアとヨセフは120キロの旅をして神殿に宮参りに来た。
一方老シメオンは、大国の属国に落ちぶれ、圧政にあえぎ、また神殿にさえ腐敗のある「ユダヤの国」を憂える憂国の士だった。祖国の慰めを待ち望んでいた。
しかし聖霊によって、救い主のお誕生と、自分がその方に会える!ことを知っていた。
そして、まだ赤ん坊のイエス様を抱き、その顔を見た時に、聖霊は教えて下さった。真の救いは、ユダヤ人だけのものではない、万民に備えて下さったのだと。
実は、広い地域の異邦人の間で、「あのユダヤ人たちが信じる神を自分も信じたい」という求道心が起こっていた(ユダヤ人は大したことはないが、その神はどうやら本当の神のようだ、と)。しかし、ユダヤ教の側からの壁は厚かった。
けれどイエスは、自らを十字架において犠牲として捧げることで、神の正しさを人に無償で与えて下さる信仰に依る救いの道を、異邦人にも開いて下さった。
……あの宮参りから50年以上が経って、異邦人の記者ルカは、もう年老いたマリアから、シメオンのエピソードを聞いたのであろう(あの老アンナのことも!)。
そしてルカはしみじみと思っただろう。シメオンに聖霊が教えて下さった通り、いま異邦人の私が、救い主イエス様による救いを魂の事実として生きています! シメオンを導いて下さった聖霊が、いま、私の生き方を豊かに導いて下さっています!と。

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